プロの絵描きがCLIP STUDIO とPhotoshopを徹底比較してみた。

雑記
いぬ吉
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絵を描くソフトといえばCLIP STUSDIO PROとPhotoshopの2つが有名だけど、どっちを使えばいい?

いぬ吉
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それぞれの違いを知りたい・・!

CLIP STUDIOとPhotoshop。デジタルで絵を描きたいけど、どちらを買ったらいいのか迷っている方のために、今回は両方使ってガッツリ仕事している僕が徹底比較し、答えを出しました。僕はPhotoshopを5年間使用していたのですが、CLIP STUDIO PROを使うようになって乗り換えました。その理由と、それぞれの特性の違いをご紹介します。両ソフトを経験した上で語る比較なので、迷っている方の有益な検討材料になると思います。

結論。絵描きにおすすめなのは「CLIP STUDIO PRO」

結論から言うと、絵を描くのにおすすめなのはCLIP STUDIO PROです。それぞれ得意なことが若干違います。やや乱暴なカテゴライズですが、

CLIP STUDIO PRO→イラスト。
Photoshop→画像編集。


といった分け方ができます。それぞれより特化した作業ができるという事で、絵描きにオススメなのはCLIP STUDIO PROの方です。

CLIP STUDIO PAINT PRO

まず、それぞれの比較をざっと表にしてみます。

*CLIP STUDIO PROについては、上位バージョン『CLIP STUDIO EX』が存在するのですが、僕は使っていません。(PROとの大きな違いは複数のページを管理できる機能があること。これは漫画を描く人にむけた機能なので、漫画を描く人にはオススメ。差額を払えばPROからEXにバージョンアップも可能)

CLIP STUDIO  PROについて

CLIP STUDIOはパソコン上やタブレット上で、デジタルの絵を描くためのペイントツールです。

デジタル絵について
デジタル絵は、実際の紙に描くアナログの絵ではなく、PCやアプリ上で描いてデータとして扱うことのできる絵です。データなので、大きな範囲の色をワンクリックで一瞬で塗れたり、間違っても何度でもやり直せる、というメリットがある他、デジタルでしかできないような処理をした絵作りができます。

デジタルで絵を描くペイントツールは、世の中にたくさん出回っており、OSに標準装備されているものや、無料のFIre Alpaca、GIMPなどいったツールもあります。

絵を描く作業に特化したソフトなので、活躍されている絵師さん達から圧倒的に支持されています。「pixiv」でも利用率No.1。前身ソフト「comic srtudio」から考えると約20年の歴史があるので、絵を描く際の細かい要望に対して、非常に手の行き届いた作りになってます。

ちなみに CLIP STUDIOで描いたデータはPhotoshopのPSD形式でも保存可能であり、逆にPSD形式もCLIP STUDIOで開けるので、互換性もバッチリです。

CLIP STUDIO PROの料金

料金は5,000円(税込)。

買い切り型で一度買ったら追加で払うことがないので、心理的に安心感があります。

iPadの場合は、アプリになるので 月々240円(税込)。(*年額を選択した場合。月額を選ぶと月々480円なので注意。)

ちなみに「EX」は一括払い23,000円。だいぶ値段に開きがありますが、使えば使うほど元が取れる仕様。僕はPROで何の問題もなく使えているので、迷っている方はPROから初めると良いかと思います。

CLIP STUDIO PROのメリット

絵描きが欲しいと思う機能が、まんべんなく備えられているので、ストレスなく、スピード感を持った作画ができます。例えばペン先の変更もショートカットキーでぽんぽん切り替えながらテンポよく描画できます。

CLIP STUDIO PROに備わっている機能を5つほど紹介します。

1)手ブレ補正。

細かく設定できるので、非常に線が綺麗。最初描いた時、線のシャープさにびっくりしました。「自分上手くなったなー!」と思ったのですが、おそらくこの補正のおかげです。

↑「ペン」の中に、最初からこれだけ入ってます。ごく一部。

2)デコレーションブラシなどデフォルトで入ってるブラシが実戦的。

珍しいけど、あんまり使うことない、というブラシではなく、「そうそうこれ」と言ったかゆいところに手がとどくものが標準装備。背景画像も入ってます↓

3)集中線が簡単に作れる。

4)CLIP STUDIO ASSISTという素材庫がある。
膨大な数の無料ブラシなり背景素材が落ちています。これでカスタマイズしていきましょう。
個人的に「おぉ」となったのは、畳の素材とか森の木のシルエットだけ書かれた素材です。ぽんって置くだけで絵のグレードが上がる(しかも描きたくない)こういったアイテムがたくさん。

5)3Dモデル。

下書きに使える3Dモデルが標準装備されてます。

体型も自由に変えられる。
男の子と女の子も自由に動かせる。
3D背景も。

3Dモデルは全方向から作られてるので、ぐるっと回して例えば上からとか真下とか、自分では撮れない角度からも見れるんです!

俯瞰(上から見下ろす)とかあおり(したから見上げる)の角度で背景作ると迫力のある絵になるので、

僕は3Dモデルはそのまんま使うわけではなく、トレス用になぞって使ってます。

CLIP STUDIO PROのデメリット

デメリットというか気をつけたい、と思う点が2つほどあります。

作業がひと段落した時、そこまでの記録を残したいと考えて別名で保存することがあると思います。

Photoshopだと作業ウインドウはそのまま、新しく別名ファイルが作られて保存されるので、どちらも残ります。ですがCLIP STUDIOで別名保存すると、今の作業ウインドウの形式は保存したものにすり変わります↓

これの何が怖いかって、誰しもPSDなりCLIP形式なり、レイヤーの分かれたものを、後で直せるようにとっておくはずです。例えばCLIP STUDIOで作業中、JPEGで別名保存します。すると、今手元にあるウインドウは、JPEG形式になります。

レイヤーは分かれているのですが、確認すると形式はJPEGです。そのまま作業を進めて最後に(CLIP形式と思いながら)JPEGで保存!と閉じてしまった場合、2度とレイヤーに分かれたものは手に入りません。

あと、画像をドラッグしてきた際、いちいち別ウインドウで開く・・とかですかね。

こう言ったものは、デメリットといえますが、特性として知っておくと、逆に便利な事もあるだろうし、対処できるので決して大きなマイナスではないかもしれません。

Photshopについて

フォトショ画面

画像編集ソフト。 Adobe(アドビ)社というPCソフト最大手で世界的なシェアを持つ企業が作りました。他の有名なIllustrator(イラストレーター)、動画編集に使うPremiere(プレミア)などのソフトも全てアドビ社製品です。

デザインに関わりにある業界なら基本といった感じでPhotoshopを使えることが求められます。ネットの広告を使う広告代理店や、僕が行った漫画のアシスタント先でもPhotoshopが使われていました。それぐらい幅広く、WEB業界のみならず、イラストの業界でも共通言語として定着しているソフトです。

Photoshopでは「レタッチ」機能というものが有名です。

これは元画像にいろんな処理を加えられる機能で、画像内に映った不要なものを上手に消す(実際はその周りから似た色を持ってきて塗り潰すと言った作業なのですが)といった処理のほか、非常に細かく画像を切り貼りして動かすことで人のポーズや表情までも変えられます。

Photoshopの料金

月額980円/年額11,760円〜。
月々使用料が発生するサブスクモデルです。

2012年以降サブスクモデルに変更になりました。Adobeの製品が全て使い放題というコンプリートプラン月額4,980円/年額59,760円などもあります。学生であれば学割プランというものでAdobe製品は40〜70%OFFの値段で買えます。
他にもAmazonは頻繁にセールを行っていますし、家電のオンラインストアでポイントを貯めて買うなど、Photoshopを正規の価格より安く購入する方法はたくさんあります。

Photoshopのメリット

1)業界での浸透率が高い。

多くの業界でPhotoshopが使われているので、これを持っておけばまず間違いないといったポジションを確立しています。他のAdobe製品との連携もできますし。

2)独学できる。

世界的に有名なソフトなので、わからないことがあってもたいていネットで調べれば解決策が見つかります。

3)できることが奥深い。

知らない機能を見つけるたびにびっくりします。以前アシスタントの現場でPhotoshopを専門に使えるプロの方がいたのですが、これどうなってんの?という画面ばかりでした。みてみると一個のフォルダー内にレイヤーが20個ぐらいあって、どんな機能を使って何をやってるのか全く理解できませんでした。

4)テキストのデザインが容易。

テキスト周りに細かく影を設定したり、そう言ったデザインはフォトショップで簡単にできます。

PhotoShopのデメリット

僕が使っていたのはCS5というバージョンだったので、最新のCCでどうなっているか不明なところもあるのですが、線の直径(太さ)をいっぺんで変えられない、とかは軽いストレスでした。

あとはイラスト内の細かい作業中に、勝手にペンが反応してしまい、予期しない動きをするというのが、毎日のようにありました。特に多角形ツールという点と点をつないでいって選択範囲を作るツールがあるのですが、これが途中で勝手に繋がってしまってやり直し、というのは日常茶飯事でした。

あとは細かいですが「隙間とじ」の機能がないので融通が効きません。例えば円を描いて、その円の内側を範囲指定したいとき、線と線がきっちり繋がっていないと「閉じられていない」と認識され、ワンクリックで範囲選択できません。

まぁこれらも気をつけて作業すればデメリットというほどのことではないかもしれません。

書き味を比べてみた

Photoshopはだいぶ触っていなかったので、慣れなくて(あと使ってなかったためか、反応が異様に遅い・・?)ちょっとぎこちなくなってしまった。。残りは似たようなCLIP STUDIOのペンのマーカー(ミリペン)と、使いなれたリアルGペンで描いてみました。

やはり線の入りと抜きがしっかり出る方が使いやすいです。CLIP STUDIO の線が優秀で評判が良いのは手ブレ補正という機能のためですがPhotoshopでも2018CCバージョンから手ブレ補正機能が追加されたようです。

CLIPSTUDIOとPhotoShopはこんな人におすすめ

Photoshopはデザイン面では圧倒的です。

画像編集する際にはCLIP STUDIOより多くのことができます。そしてやはり認知度と多くの業界で使用されている安心感があるので、デザイナーや、イラストより画像の編集をしたい方の他、たしなみとして使えるようになっておきたい、という人にはPhotoshopがおすすめ。

CLIP STUDIOはまさに絵を描くためのソフトです。

僕はフォトショからCLIP STUDIOに乗り換えた際、細かいストレスがいくつも一気に解消されて、感動しました。なので、イラストを描きたい人や絵描きにおすすめしたいのはCLIP STUDIO PROです。

まとめ

いぬ吉
いぬ吉

できることに若干違いがあるのか。。

今回は絵描きの視点から2つのソフトを比較してみました。

主な機能はどちらも似ているので、どちらかを覚えた人はもう一方に応用がきくと思います。

最終的にはどちらも覚えた方が幅は広がるとは思いますが、導入の順序で言うと、CLIP STUDIOから入った方が、わかりやすいかもしれません。

最後までお付き合いいただきありがとうございます!

CLIP STUDIO PAINT PRO

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