
デッサンを描きたい

どんな手順で描くの?
こんな方々のために、僕が気を付けていることをまとめました。(一応言っておくと、こう描けば芸大の受験に受かる!という類のものではありません。)
今回は、1時間と決めて、取り組みました。
デッサンで大事なこと
結論から言ってしまうとデッサンの本質は
「見て描く」
これに尽きると思います。
形を見る。「丸いの?へこんでるの?」
質感を見る。「ツルッとしてるの?角ばってるの?」
感じを見る。「キレーなの?重そうなの?透明感があるの?」
など。
描くことは先に来るものではありません。
その前に「見る」という絶対的な手順が存在します。
モチーフと鉛筆

家に4本の鉛筆があったのでこれで描きます。

ちっちゃなリンゴがあったのでこれを描きます。
デッサン開始
その都度思ったことを書いていきます。

まずアウトラインから


ざっくり描いていきます


色の濃いところと薄いところをざっくりと描く


だいたい全体的に塗れた


へたの部分が気になる。ちょっと近づいて見よう・・・。


ヘタをある程度描いて、周りのハイライトを意識して・・
「デッサンは終わりがない」と先生に言われたことがあります。ただ、時間の区切りがあるので、途中経過を提出するしかないものなんだ、と。

今回は浮き出てくるような絵にしたい!という狙いがあったので、影を描いていません。

「見つめることは愛」という文をどこかで読んだ記憶があるなぁ・・・

へたの部分も、一度書いたら終わりではなく、
決められた時間の中で、絶えず手を動かし、何回も何回もいろんなところを往復して仕上げていくものだと思います。


リンゴの表面の硬さを表したい。
硬い部分を描くにはH系の硬い鉛筆を使います。
逆に柔らかいところはB系の柔らかい鉛筆を使います。


全体的に黒くなってきてしまった・・メリハリをつけたいので色の薄い部分を消して薄くしよう。

「感じが大事なんだ」と予備校時代の恩師に言われたことがあります。
・柔らかい感じ
・硬い感じ
・もふもふした感じ
・シュッとした感じ
・ゴツい感じ
・ボコボコして気持ち悪い感じ
・鮮やかで心地よい感じ
「なるほど」と思い、それ以来いろんな「感じ」をデッサンで表現することを意識するようになりました。


表面のぶつぶつまで描きたい。フッ、ここまで見る奴は僕ぐらいだろう・・・
僕は調子に乗るタイプなので、受験でデッサンを描いているときはいつも、
「ここまで見てるのは自分ぐらいのものだろう・・」
という気持ちで描いてました。トータルの実力はおいておいて、そこが自分のアピールポイントになると思っていたんですね。


全然リンゴっぽくならない・・泣
と思って、残り5分で表面に強い線を引いてしまいました。
ぬめーっとしたものにならないように、ある程度タッチ(線)を残すようにしてますが、やりすぎると目立ったりします。
失敗するか成功するかは、描いてみないとわかりません。
デッサンは実験の繰り返しです。


ここで1時間!終わり!
これ以上描くとしたら
もしこの先を描くとしたら、もう一段階細かく見て、踏み込んだ修正をしていくことになります。
・左側のふくらみの形の修正
・表面の硬い感じ
・へた周りの形がちょっと違う
・模様、色の調整
とかですかね。。
まとめ
基本は「見て描く」だと思いますが、
テクニック的なものはないのかと言われると、少しは使います。
例えば、
・手前をしっかり描き込む。奥はぼやかす。
これは、「見えた通りに描く」という約束事からは時として外れることがあるでしょう。
ですが、絵を立体的にするために必要なテクニックです。
つまり、「つじつま合わせ」のようなものだと思っています。
「こう見えたからこうなんだ!」と言って、表面の模様ばかりを追っていては、ものの形が置き去りにされるでしょう。目に入ってきたからといって一部分ばかり書き込めば、アンバランスになります。
なので、

人が見たら伝わんないかも
という部分は、自分が見えたものに、つじつまを合わせるように調整したりします。
本質は、ものと自分の一対一なので、これはテクニックと言えると思います。テクニックは本質ではありません。
とまぁ、こんな感じでデッサンをしてる時に気をつけてることをご紹介しました。
以上、1時間デッサンでした。
長々と読んでくださりありがとうございます!
クロッキーの仕方などについてもいずれ書ければと思います。
コメント
いつも興味深く拝見させて頂いてます!
私は瓶などの既製品のデッサンが質感も形のとり方も苦手です…
今度お時間ある時にその描き方も載せてほしいです!
わーいありがとうございます。
きいろちゃんは十分上手なんで大丈夫です・・♂️